リンク・イット・オール
窓から太陽の光が室内を照らす、よく晴れた月曜日の朝。
制服に身を包み支度を終えた私は、自宅リビングの奥にある仏壇の前でひとり手を合わせていた。
まだ真新しい仏壇に飾られた写真に映るのは、楽しそうに笑うセミロングの女性……そう、私のお母さんだ。
お母さんは3ヶ月前、今年の6月に亡くなった。
元々あまり体が丈夫ではなく、定期的に病院に通っていた。
それでも治療や毎日の薬で、普通の人と変わらない日常生活を送れていた。
……そんな中で、突然の発作だった。
私が帰った時にはリビングで倒れていて、急いで救急車を呼んだけれど、その日の深夜に搬送先の病院で命を落とした。
あの日のことは、まだ、この心の深い傷になったまま。
気をぬくとすぐ、悲しみが覆い被さる。
だけどそれでも、また真紘先輩の歌を思い出すだけで、不思議と心おだやかになれるんだ。
「……お母さん。今日も、見守っていてね」
小さく呟くと、スリッパで歩く足音が背後から近づいた。