リンク・イット・オール
「あ、じゃあうちで食う?」
「え?」
うちって……真紘先輩の家、ということ?
「うちなら近いし、俺も送り迎えできるし。よし、そうと決まればちょっと俺うちに電話してくる!」
「え!?ちょっ、真紘先輩!?」
いやいや、行ったことすらない真紘先輩の家で、厚かましくご飯もいただくなんて……!
引き止めようと手を伸ばすけれど、真紘先輩は聞く耳を持たず、スマホ片手に保健室を出た。
なんて強引な……!
彼のペースに唖然としていると、先生はそのやりとりを見てくすくすと笑いたずねた。
「ねぇねぇ、百瀬さんって池園くんと付き合ってるの?」
「え!?ないです!なんでですか!」
「だって池園くん、さっきも倒れた百瀬さんをお姫様だっこで大事そうに抱えてきてね。本当に王子様みたいでキュンキュンしちゃった」
お、お姫様だっこ!?
運んできた、とは言ってたけど、まさかそんな形で運んできただなんて。