初恋レモン
授業中、何度も見てるけど、
この至近距離で見るのは初めて。


そんな海人君にドキドキしながらも
分からないページを指差した。


「あぁ、これは
ここの文を読んでそれから…~」


海人君は熱心に教えてくれてるのに
肩が触れるたび、
私の心臓は跳ね上がり
海人君の綺麗な手に目が行ってしまうし、
ちらっと横を見ればメガネの海人君。


…ダメだ、全然頭に入って来ない!!


「ご、ごめん私トイレ!」


耐え切れず廊下へ飛び出した。


のはよかったんだけど、
私トイレの場所知らない…。


実際トイレに行きたかったわけじゃないから
行かなくても大丈夫なんだけど、
今戻るのは早すぎるから
どうしようかとウロウロしていると
光輝君がやってきた。
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