初恋レモン
「やっと言ったな?
俺は最初からさくらしか興味ないけど、
いつか、同じことが起こるかもしれない。
その時、今のお前のままで後悔しないのか?
もう、自分に嘘つくの辞めて、
前に進めよ。海人。」


海人君は光輝君の言葉の意味を
理解しているようだったけど、
私は頭が回らない。


「ごめんね、ななちゃん。
怖がらせて。でも安心して。
俺はさくら一筋だから。」


その光輝君の笑顔を見て、
なにか理由があった事だけは分かった。


「あ、ちなみに、今の事
さくらも知ってるから
心配しないでね。」


そう言うと、
海人君の耳元で何かを囁き
リビングへと戻って行った。


さくらちゃんも知ってるって…、
ますます分からなくなった…。
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