初恋レモン
ゆっくりと伸ばしてしまった
自分の手を戻すと


「なんだ、旭と知り合いか?」


旭くんて言うの…?


って、え!?
今、旭って言ったよね!?


「じゃあ、旭の隣ちょうど空いてるし、
川口はそこの席な~。
んで、旭。お前放課後校内案内してやれ。」


目をぱちくりして驚く私に
更に衝撃の言葉が耳に入った。


放心状態になりながらも、
嬉しい気持ちもあった。


「旭君って言うんだね!
よろしくね!」


席について
挨拶をしてみたけど
スルーされてしまった。


どうやら嫌われてしまったみたい。


ハァと小さくため息が漏れたと同時に
HRが終わった。


すると、一気に私の席の周りには
人だかりができた。
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