初恋レモン
思わず頬が緩んでしまった。


この数か月で、
あの時は知らなかった海人君を
たくさん知ることが出来た。


勉強が出来る事、授業中はメガネを掛ける事、
不器用だけど優しい事、
私が初恋だった事、
そして、レモンの花言葉の意味を
今でも覚えていてくれた事。


海人君を知れば知るほど
気持ちは膨らんでいく。


「ねぇ、海人君。」


「ん?」


私、今ここで神様に誓うよ。


「海人君のトラウマ、
中々消えるものじゃないと思う。」


でも、その気持ちは私が
取り除いてあげる。
今すぐには無理かもしれないけど。


「私が一生かけて裏切らないって証明するから!
私が、海人君に誠実な愛をあげるから!」


だから…


「ずっとそばにいてください。」


この気持ち、大切に守るから。
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