初恋レモン
その後もその女の子は
色々と話していたけど、
全然頭に入って来なくて
”旭海人”その名前が私の頭の中を占領していた。


それにさっき
旭君は冷たいと言っていたけど、
私にはそうは思えない。
朝だって学校まで連れて来てくれたし、
今のも、私を助けてくれたんじゃないか
なんて思ってるのは都合よすぎかな?
だけど、そう思えて仕方ないんだ。


それにしても、同姓同名がいるなんて
世の中狭いな~なんて。


色んなことを考えているうちに
チャイムが鳴っていて、
いつの間にか隣の席に
旭君も戻ってきていて
授業が始まった。


だけど、島の勉強より全然進んでいて
ノートを取るのに必死だったせいか
一日がとても早く感じた。


そして今は放課後――――
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