初恋レモン
―――翌朝
俺は電話を知らせる
着信音で目が覚めた。


誰からかも確認しないで
電話に出ると


『もしもし!?海人君!?』


電話越しだと
少し高く聞こえるけど、
その声は菜々だった。


やば、モーニングコールってやつ?


『もしもし?起きてる?』


あ、浸って返事してなかった。


「うん、今起きたよ。」


『あ、ごめんね、まだ早いもんね…。』


しょぼんと明らかに
声のトーンを落とした菜々に
声をかけた。


「朝から菜々の声聞けて幸せ。」


すると『へ!?』と
電話越しでも照れながら
焦っているのが分かった。


「そういえば、なんか用事あった?」


菜々の事だから多分
なんとなくって感じだろうけど
一応聞いてみた。
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