初恋レモン
『そうだ忘れてた!
あのね!外見て!』


…外?


まだだるい体を起こして
カーテンを開けた。


『見えた?』


電話の向こうの菜々のウキウキした声。


「虹…。」


『そうなの!
これは海人君に知らせなきゃ
って思ったら電話してて…。』


…ぷっ
本当に菜々って面白い。


「ありがとう、教えてくれて。」


こうやって離れてても
菜々と同じ景色が見れてるって思うと
幸せだなって感じる。


やっぱり、菜々にスマホを
買ってもらって良かった。


あ、そういえばまだ言ってなかったな。


「菜々、おはよう。」


『…おはようっ!』


いつか直接おはようって
言える日が来るといいな
なんて柄にもなくそんな事を思った。


海人Side END
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