楠社長のお気に入り
そして13時40分。迎えが来る前に外で待っていようと家を出ると、アパートの前で立っている幹さんの姿があった。
「え!み、幹さん!?」
急いで幹さんの元に駆けつけると、優しい笑顔で挨拶をしてくれる。
「こんにちは。三月様」
「こ、こんにちは…。あの、幹さんいつからいらっしゃったんですか?」
そう聞けば、幹さんは笑顔を崩さず「つい先ほどですよ」と言う。多分ついさっきなんて嘘だよね。
「それよりも、社長へのプレゼント探しに行きましょうか。予算などあればそちらに沿って提案致しますので」
「そうですね。あれ…?」
歩き始めてふと思った。もしかして幹さん…。
「いかがなさいましたか?」
「いえ。今日車じゃないんだなって。なんか幹さんって電車に乗るイメージが無いと言いますか…。もしかして私が…」
幹さんは足を止め、私の唇に人差し指くっつけた。
「それ以上は駄目ですよ。女性を気遣う男心が台無しになってしまいますから」
すぐに私から離れ、また歩き出す。幹さんってほんと優しい。私がゆっくりプレゼントを探せるようにわざわざ歩いてきてくれたんだもん。私は置いていかれないように、幹さんの横に並んだ。
「それから要らぬ情報とは思いますが、私は基本的にプライベートは電車で移動致します。実際そこまで運転は好きではないんです。仕事以外では、極力したくないですね」
「え!み、幹さん!?」
急いで幹さんの元に駆けつけると、優しい笑顔で挨拶をしてくれる。
「こんにちは。三月様」
「こ、こんにちは…。あの、幹さんいつからいらっしゃったんですか?」
そう聞けば、幹さんは笑顔を崩さず「つい先ほどですよ」と言う。多分ついさっきなんて嘘だよね。
「それよりも、社長へのプレゼント探しに行きましょうか。予算などあればそちらに沿って提案致しますので」
「そうですね。あれ…?」
歩き始めてふと思った。もしかして幹さん…。
「いかがなさいましたか?」
「いえ。今日車じゃないんだなって。なんか幹さんって電車に乗るイメージが無いと言いますか…。もしかして私が…」
幹さんは足を止め、私の唇に人差し指くっつけた。
「それ以上は駄目ですよ。女性を気遣う男心が台無しになってしまいますから」
すぐに私から離れ、また歩き出す。幹さんってほんと優しい。私がゆっくりプレゼントを探せるようにわざわざ歩いてきてくれたんだもん。私は置いていかれないように、幹さんの横に並んだ。
「それから要らぬ情報とは思いますが、私は基本的にプライベートは電車で移動致します。実際そこまで運転は好きではないんです。仕事以外では、極力したくないですね」