楠社長のお気に入り
「零さん?」


「まゆが嬉しそうで良かった。あんな態度だけど幹もきっと喜んでると思うんだ。ずっとあの映画を誰かと語りたいって言ってたから。でもちょっと妬けるね。二人だけの共通の好きなものって」


俺も頑張ってあの映画観るか…。でもあのグロさがな…と一人で言ってる零さんが可愛く見える。大人の男性にこんなこと思うのは失礼なのかもしれないけど。


「あの、よければ今度、零さんのおすすめの映画一緒に観ませんか?」


「え?」


「私も零さんのおすすめの映画知りたいですし」


「それなら次の休み、家で一緒に映画観て過ごそうか」


「はい!」


その後零さんは、まだ少し仕事が残ってるそうで部屋へ戻ってしまった。私は零さんに許可をもらい、幹さんと観てたあの映画を初めから観ようとある準備を始めた。そして数十分後。


「コーラよし!ポテチよし!殺人鬼とヒロインのぬいぐるみよし!」


こっそり家を出て、コンビニでコーラとポテチを買って、部屋から大好きな覆面殺人鬼とヒロインのぬいぐるみ(自作)を持ってきた。一生出来ないと思ってたからすっごく嬉しい。零さん許可をくれてありがとうございます。幹さんDVDお借りします。














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