恋を失い愛を知りました。



「悠未」



「俊太!」



俊太はハガキを出すとすぐ
出席との連絡をくれた



「旦那さん。かっこいいじゃん」




「うん。」




多分洸斗と出会ってなかったら
俊太と歩いたかもしれない道。





愛することを知らないまま
大人になってしまったかもしれない





でも、恋を教えてくれたのは
紛れもなく俊太だから。




人を好きになる気持ちを教えてくれた





「俊太。ありがとう」




「おう。もう俺の出る幕はなさそうだな」




友達でもあり
親友でもあり
お父さんでもお母さんでも


そんな私のかけがえのない存在を埋めてくれた。





「私。幸せになるね」




「あぁ。絶対だからな」




大切な時間を共に過ごしてくれてありがとう。



私は帰る俊太の背中にそう呟いた。





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