恋を失い愛を知りました。
動く心
悠未サイド
私がヒロトさんと向き合おうと決めた日
幸いにもヒロトさんも帰って来ていた。
「お、帰りなさい」
「あぁ。
俺がいたら悪いか」
なぜそんなことを言うのかと言うと
私がヒロトさんがいることに驚いていたからだろう
だって今日はあの女の人のうちに泊まるのかと
思っていたから予想外。
「いえ、そんなんじゃ」
「いいじゃないですか。御坊ちゃま
はじめてのお二人での夜ご飯ですよ」
サヨさんは痛いところをつく。
結婚数十日にしてはじめての夜ご飯なんて
なかなか不思議な関係になってしまった。
「それもそうだな」
そう少し笑みをこぼすヒロトさん
どんな心境なんだろうか。
自分が女の人のうちに泊まり回ってるから
初めての夕食が一週間後になってしまっているのに。
少しはバツが悪そうにしてほしいものだ