恋を失い愛を知りました。




「悠未?」




いつの間にか下の方にいた洸斗に呼ばれた




そんなとこ。汚いよ…
そう言いたいけど初めてじゃないのにおかしいか。




「恥ずかしい。」





「フッ。嘘つけ
違うこと考えてたくせに」





「いや。それは」





恥ずかしいのは嘘じゃないけど。
俊太のことを考えてたことに気づかれてたのだろう




「ふーん。随分余裕そうだな…」




余裕なんて全然ないのに。
意地悪く言う




「そんなことないっ」




「…退屈にさせてるみたいで悪いな」



何か企んでるように笑う洸斗



「いやっだからそんなつもりは…キャッ……」

「別のことなんて考えさせなくしてやる」




急に舐められた私は動揺を隠せず
とっさに手で洸斗の頭を抑えたのに
その手は捕まれ身動きが取れなくなる




< 60 / 115 >

この作品をシェア

pagetop