恋を失い愛を知りました。
「おまたせしました」
「あぁ。」
パソコンを片手にリビングで待つ洸斗。
ほんとに悩んでる姿も様になる。
きっとまだ仕事がたくさんあるんだろうな…
「婚前旅行なんてしなくても…」
だいたい好きでもない相手との契約付きの結婚を
わざわざする必要はあるのだろうか。
私は好きだから嬉しいけど、
なんとも複雑な気持ちだ。
「俺がすると決めたんだ。
たまには息抜きくらいしたい」
息抜きの時間相手に私を選んでくれたことは
この上ない幸せだけど…
んー、、、
「なんだ、そんなに俺との旅行が不満か」
「いやっそんなことないです」
「なら早く行くぞ」
「は、はい」
「「いってらっしゃいませ」」
私たちは深々と頭を下げられ、車に乗った。