恋を失い愛を知りました。



「おまたせしました」



「あぁ。」



パソコンを片手にリビングで待つ洸斗。
ほんとに悩んでる姿も様になる。


きっとまだ仕事がたくさんあるんだろうな…



「婚前旅行なんてしなくても…」



だいたい好きでもない相手との契約付きの結婚を
わざわざする必要はあるのだろうか。


私は好きだから嬉しいけど、
なんとも複雑な気持ちだ。



「俺がすると決めたんだ。
たまには息抜きくらいしたい」



息抜きの時間相手に私を選んでくれたことは
この上ない幸せだけど…


んー、、、



「なんだ、そんなに俺との旅行が不満か」




「いやっそんなことないです」




「なら早く行くぞ」




「は、はい」




「「いってらっしゃいませ」」




私たちは深々と頭を下げられ、車に乗った。




< 75 / 115 >

この作品をシェア

pagetop