恋を失い愛を知りました。














「うわーっ綺麗!」





外に広がるのは夕焼けと富士山。
空気が澄んでいてキラキラと輝いて見える




まだ少し肌寒い春。





車を置き二人で肩を並べる。





「俺、お前と結婚できてよかった」





え?今なんて?…
私と結婚できてよかった??






そう言ったよね?。







そんな嬉しい言葉はない。
だって私は好きだから…洸斗のことが。






だけど好きなんて言ったら崩れてしまう。





この関係…





洸斗は私がそんな感情は生まれないない
とわかっているからできた契約。





なのに。
そんなこと言われたら期待しちゃうよ。




「悠未?なんで泣いてるの?」



「え、あっごめん」



自然と流れてた涙。
嬉しナミダなのにそんなこと言えないし。



「そっか。
悠未、お前俺と結婚する前彼氏いたんだろ」



「え?」


多分、俊太のことだよね。



「俺が結婚するとか言ったから…」



きっと勘違いしてる。
私はもう俊太のこと好きじゃない。



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