恋を失い愛を知りました。



「洸斗…ごめんなさい。」




「あぁ…。別にお前が謝ることじゃ」
「違うの…。私、好きなの」




「だから、その付き合ってたやつのことだろ?
別に改まっておれに言わなくても。」




はぁ。どこまでもわかってない




「違うよ!洸斗のことが!」




「は?!」




「好きになっちゃったの。」




「いや、」
「わかってる。

そんな気持ちにならないと知ってたから
契約してくれた。


借金も返してくれたし
お父さんの仕事だって…。



洸斗に好きな人ができたのも。



私、これから何したらいいかな?



別れる?


でも、借金の恩があるから
使用人として無賃で働く?」



頭に浮かぶ文字をそのまま問いかけた


< 92 / 115 >

この作品をシェア

pagetop