外見9割、性格1割。
鬼男は時々、すっごく冷たい。
踏み込んではいけない領域に
私が踏み込んだ時
容赦なく私を拒む。
たかが、数ヶ月。
鬼男と共に生活したからって
そこに踏み込めるとは思ってない。
だけど、少しくらい近しい人物には
なれないのだろうか。
愛琉「ごめん、関係ない。」
私が両親の使ったコップを
キッチンで洗い始めると
自然と涙がこぼれ落ちた。
最近の私は泣いてばかりだ。
元々、涙脆い方だったけど
鬼男と出会ってから酷くなった。
築「お前ってさ、牛が殺される
映画を見た後、牛肉食べられなくなる
タイプの人間だよな。」
愛琉「は?何の話?」
築「俺は平気で食べるよ。
泣いてるお前を前にしても
豪快にステーキに食らいつく。
そんな俺を見てお前はどう思う?」