揺れる、オトメ。
結局、クラスはE組だった。大原くんが何組かは聞くの忘れた。ま、いっか。


クラスに入る時、人の目への恐怖は大きいものだったけど、先程ゆったり穏やかな時間を過ごしたものだからか、少し緊張は少なく自分の席までたどり着いた。


クラスの、窓側の1番後ろ。そこしか座ったことないから、それだけは覚えていた。で、隣は…


「…おはよう。」

「うん、おはよ…。」


幼稚園からの幼なじみ、長谷部 柚木。性別男。

昔は『柚木くん、多未ちゃん』だったけど、今はさすがに、『長谷部くん、原口』だね、うん。


ちっちゃい時は隣の君も眼鏡はかけていなかったんだよ?私はそれを知っている。自慢にもならないけど。誰に自慢するんだし。中身のない自慢。
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