君と小脳と僕
目的地に到着
そこは山を少し上がった海と灯台と小島の見える場所だ。
「うわ〜!見晴らしがいいねえ!って、、、
あれ?
なんかここ知ってるような、、、
、、、あっ!
え?もしかして、、小野説郎のあの表紙の場所?」
「そうだよ」
「すごい‼︎すごいよ‼︎‼︎あの表紙の場所がこんな場所にあったなんて知らなかったよ。
洋ちゃんよくここを知ってたねっ」
彼女は興奮しているようだった
「実はここの田舎町俺のばあちゃんの田舎でさ、帰省してた時に散歩がてら山登ってたらたまたま見つけたんだよね。
ここ見つけた時はほんとに感動しちゃって、だけど、共感してくれる人がいなくて、、
すずなと出会って小野説郎の話が出た時、必ずここへ一緒に来ようって決めてたんだよ。」
彼女は景色を眺めながら言った
「奇跡だよね、なにもかも」
その景色と彼女はとても美しかった
「好きだ」
言葉はごく自然にでた
昨日あれだけ考えた告白の仕方も内容もそっちのけ
今の彼女を見ているともうこの口は止まらなかった
「一目惚れだった
好きだ、すずな」
彼女は少し驚いた顔をしていたが
ふっと笑った顔で答えた
「私も、洋ちゃんの事出会った日から気になってた。
正義感の強い人なんだと思った。
初めて恋をしました。
私も好きです。」
涙が溢れそうになった
「お付き合いしてくれますか?」
そしたら彼女は人差し指を左右に揺らし
「あの言葉を言ってくれたら、、」
「あの、、言葉?」
「も〜、小野説郎のタイトル‼︎」
僕はようやく理解した
そして彼女の耳元で呟いたのだった
日が落ちるまで僕たちはそこにいた
「あっ!待って忘れてた‼︎」
僕は重大な事を忘れていた
「これ、、、」
僕はカバンの中から取り出したものを差し出す
クリスマスプレゼントだ
そしたら彼女も
「実は私もあるんだよね」
とプレゼントを取り出す
「すずなも用意してくれてたんだ。
嬉しい、じゃあさ、一緒に開けようよプレゼント」
「うん!」
..................
「「これ、私(俺)が読みたかった小説‼︎‼︎‼︎」」
こうしてクリスマスの日僕たちは恋人になった