【短】It is a kiss, and it is not a kiss.
「那湖?……それって…」


芯が言いかけた言葉を遮ったのは、彼女だった。


「よかったじゃん♪じゃあがんばりなさいよ!!戸塚っ」


かわいらしい見た目とは反対に、お姉系のしっかりした口調


「お、おい…っ」


少し焦ったような、困った顔をした芯




「…バカ那湖。ちょっとこい」


手を引っ張られて、あたしたちは路地に入った。


「芯?いいの彼女?」


あたしが追い払ったようなものなのに、今更気遣った。


「いいよ。つーか彼女なわけねぇし。今も…昔も!!」


「へ?……芯の元カノ…あの子じゃないの?」


あたしは今ハテナマークいっぱい。




「違う。てか……彼女いたってのも嘘」


「嘘?」


また増えるハテナマーク。
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