ダメダメ40歳、愛してくれますか?
「んじゃ、おでん食ったら、手伝え」
上から目線で言われる。当たり前だけど。


「はぁーぃ」
私は、味のしみた大根をひと口ひと口噛み締めて食べる。冷えた身体と心が暖まる。


「おい、まだか?」


「あ、やります。何したら良いですか?」


「とりあえず、洗い物頼む」

台所のシンクには山のようなお皿とグラス。
見てるだけで気が遠くなる。

それでも住む所、見つかったんだから、と思い、全力で頑張ると自分に誓う。



ガシャーン


「松永、何やってるんだ?お前、皿洗いも出来ないのか?40にもなって」


「ご、ごめんなさい。ちょっと考え事してて」
私は漠然と龍君の笑顔を思い出しニヤニヤしていた。


「すぐ、片付けて、やり直します」



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