愛を私の音色に乗せて。〜夢中でワガママな俺の愛〜
新学期始まって1週間は半日の授業だからすぐに帰れちゃう!
それだけでハッピーだよねっ
でも今日は、ドラマのナレーションを撮りにいく。
そんなに時間はかからないみたいだけど、今から行くんだ〜
「じゃあねしぃ!仕事頑張ってね!」
「ありがとう!じゃあね〜」
教室ではるちゃんと別れると、
ピリリッピリリッ…
「あっ…」
携帯に表示されたのは大野さん。
「もしもし?」
「大野です。おはよう」
「おはようございますっ。どうしたんですか?」
「いや今日ね、ナレーション撮る部屋が14時までしか空いてなくてさ、急がないといけないんだ。
それで、学校の駐車場まで迎えに来たから来てもらっていい?」
「えぇ?!が、学校まで来てくださったんですか…
……すぐに行きます!」
わざわざ学校にまで来てくれるとは……びっくりだ…
「ごめんねシオン!急がせちゃって」
「いえ…!わざわざすいません……」
「いいのいいの。これが仕事なんだから!
ささっ、乗って?」
「お願いしますっ」