愛を私の音色に乗せて。〜夢中でワガママな俺の愛〜

「…何ですぐに言ってくれなかったの？」




早く言ってくれてたら、何かできたかもしれない。







「……わかんないっ…。…わかんないけど…言えなかった……


なんて言っていいか、わかんなかったっ…」






どんどん込み上げてくる感情が止められなくなったのか、涙が再び溢れ出した




紫音の怪我に触れないようにそっと抱きしめる





「…ごめんな……

俺がちゃんと気付けてなくて…」




異変に気付いた時に、もっと知るべきだった


こんなにも傷ついてるなんて…思いもしなかった…






「ううん……私が言わなかったから…

…ごめんね、心配かけちゃって…」





「心配なんていくらでもかけてくれていい。

でも…あんまり悲しんでるとこは見たくないな

最近の紫音、ずっと疲れた顔してたよ…？」






「ゔぅ……はい……」




声を出さないように泣いている紫音。

辛かったよな……





「ん、好きなだけ泣いていいよ。」





「っ……、ありがとう…」









俺に話してくれた事で、ちょっとでも楽になってくれてたらいいな……