愛を私の音色に乗せて。〜夢中でワガママな俺の愛〜
「じゃあまた明日ね」
「はい、さようなら〜」
今日はこの後、事務所で新曲の打ち合わせをするから
大野さんに学校まで迎えに来てもらっている
靴を履き替えて駐車場に向かっていると、
ーーーバシャンッッーーー
……私は放課後に呪われてるのでしょうか、?
「…びっくりした…
うわぁ…ビッショビショ……」
頭上から水をひっくり返されてびしょ濡れ。
上を見上げると、窓から青いバケツが少し見えた
はぁ…これも嫌がらせの1つか……
毎回毎回、本当にお手本のような嫌がらせをしてくれるね……
私、もう一周して冷静になれてるよ
この犯人は全く分からないんだよね…
普段からあまり周りとの交流が少ないから、よくわからない
それにしても、
「これじゃ大野さんの車乗れないなぁ…」
制服から鞄から髪の毛から、全てが綺麗に濡れてしまった
どうする紫音……
ピリリッピリリッーーーーーー
思い悩んでいると携帯が鳴った
あ、大野さんだ……
「……もしもし、」
「もしもしシオン?まだかかりそうかな?」
「いや、もう帰れるんですけど……帰れないっていうか…」
「ん?どういう事??」
「あの…申し訳ないんですけど……
昇降口の方へ来てもらっても良いですか、?」
「え、?あ、うん分かった」
とりあえずここに来てもらうことにした。
私が駐車場の方へ行くには運動部の間を通らないといけないから、この格好で行くのはちょっと…ね…