愛を私の音色に乗せて。〜夢中でワガママな俺の愛〜
結局離してくれたのはその10分後で、
1本電車を逃してしまった私は、
初めてホームルームギリギリの時間に学校に着いた…
「しぃがギリギリなんて珍しいね?」
「…おはようはるちゃん。
もう、朝からクタクタだよ……」
「あ、千翼先輩か!最近また溺愛っぷりが増してきたわねぇ〜
朝からお疲れ様です。」
私の苦労を理解してくれるのは中遙(ナカハルカ)ちゃん
一番の親友で、3年間クラスの変わらない私たちはずっと一緒にいる。
そしてはるちゃんのおじさんが、私の所属する事務所『アサヒナエンターテイメント』の社長って事もあり、
私の芸能活動のことを知る唯一の友達でもある
社長には、はるちゃんと友達ってことまだ言ってないんだけどねっ。
「あ、そうだ!今年の担任って誰なんだろ?!」
「んーー、誰だろう?もうすぐ式だし、発表されるね」
「えー、今年1年このクラスの担任をさせていただく……」
教卓の前には、、発表された新しい担任の先生が立ってるんだけど……
「黒崎健斗(クロサキケント)です。去年も英語担当だったから知ってると思うけど、
卒業までよろしくお願いしますね」
「ねねねねっ、黒崎先生だよ!?
あの隠れイケメン先生を毎日見られるとか最高じゃない?!」
「そ、そうだね……」
興奮気味のはるちゃんとは真逆に、私の気持ちは少しばかり重たい。
黒崎先生と言えば、
まぁ…色々あった先生で……(1話目をご覧ください)
嫌いではないけど、よく分からないから少し苦手な先生