愛を私の音色に乗せて。〜夢中でワガママな俺の愛〜
「じゃあねしぃ!また明日」
「また明日!」
午前中だけの学校ってなんて楽なんだろう…
ただ、私には今日1つの試練が…、
「君が伊藤紫音さんかな?こうやって話すのは初めてだね」
「はい、すいませんお時間を取らせてしまって…」
私がお話をしているのは、
この学校の校長先生、風間伊吹(カザマイブキ)校長先生。
なんで校長先生とお話ししてるのかっていうと、
1週間後に麗美梨としての仕事、ドラマの撮影が立て続けにあって、
3週間ほど東京に行かないといけなくなったんです…
それで、校長先生の許可をもらうためにここに来たの。
「原田君からある程度のことは聞いたよ。
凄いね…君があのShionだなんて、本当にびっくりだよ…」
「え、校長先生も知ってくださってたんですか…?!」
「もちろん!私の孫たちが凄いファンでね。毎日言いたくなるのを堪えてるくらいだよ〜笑
でも、今度の仕事は麗美梨さん?だっけ?
女優のお仕事なんだよね?」
「そうなんです…それでしばらく東京に行かないといけなくて……」
(あ、原田さんっていうのは私のShion担当の方で、校長先生のお知り合いだそう。)
「結構忙しいんだね…
わかりました。許可します!
君の学力は素晴らしいからね。テストの点が良ければ問題ないよ」
「本当ですか…!ありがとうございます…!」
快く受け入れてくれて、とても助かった…!
「しかし、体には気をつけるんだよ??
しっかり休みもとって下さいね」
そしてそしてとてつもなく良いお方!!
「わかりました!本当にありがとうございます…」
「あ、ただね、担任の先生にはこの事伝えておきたいんだけど…
歌手とか女優のこと、言ってもいいかな?」
担任ってことは……黒崎先生?
「あっ、黒崎先生は…
歌手の事だけ、知ってると思います……」
「えっ?!そうなの?
バレたとか…?」
「いや、まぁ…色々とありまして…」
(詳しくは1話目をご覧ください)
「あぁ、言わなくてもいいよ?笑
とりあえず、一通りの事は話しておくから
そのつもりでいてください」
「何から何までありがとうございます…」
「いえいえ」
初めて話したけど、とってもいい人で本当に良かった…