愛を私の音色に乗せて。〜夢中でワガママな俺の愛〜







あれから1週間後






あの幼稚じみた嫌がらせは収まらなかった







仕事に行っても、歌を歌ってもその事が頭から離れなくて、




「シオン、最近どうしたの??しんどそうだけど…」




って大野さんに心配されてしまった。





大丈夫!ってはるちゃんや真弓さんたちには言ってるけど、




正直しんどい。





物がなくなる嫌がらせは最近エスカレートしてきて、





上靴が片方だけ無くなってたり、今日はついにカバンの肩紐が1つ切られてしまった





「はぁ……なんなんだろう…」





みんなが帰宅してしまった教室でため息をつく



すると、






ガラガラガラッ!!



「ごめん伊藤!遅くなった!」




「大丈夫ですよ」



黒崎先生が勢いよく教室に入ってきた




放課後、先生に撮影で休んでた分の課題のやり直しを貰うことになっていたんだ。







「はい、こことここだけやり直しな。


大分英語できるようになってきたみたいだな?」





「そうですか?それなら良かったです」





「どうしたんだ伊藤?最近元気ないじゃん」




げっ…先生にも言われるとは…






「そんな事ないですよ〜。じゃ、帰りますね。」





「お、おう…さよなら」






感づかれる前にさっさと退出しよう…





廊下に出て階段を降りようとした時、




















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