ボクは初恋をまだ、知らない。
「…沖先生、お墨付きって事か。」

やっと心からの笑顔を浅村先生は見せた。

「まぁな。月村千景は、これからどんどん
伸びるだろうな。」

太陽先生は千景のデザイン画を見て懐かしそうに微笑んでいる。
そんな彼の顔を見て浅村先生は言った。

「少し、珠璃(ジュリ)ちゃんの感性にも似てるな。
お墨付きの理由、そこなんぢゃないか?」

その言葉に、太陽先生は少し陰りを落とす。

「…そうかもな。」



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