ボクは初恋をまだ、知らない。

「壁ドンしてみて。」

「おー!千景!今帰りかー?!」

店の少し遠くからでもボクを見つけてくれた啓介。
相変わらず元気そうに手を振ってくれた。

「うんっ!友達とお泊まり会するんだ!」

「へぇ!千景にしては珍しいな。
こんにちは!名前は?」

啓介はテキパキと作業をこなしながら会話を続けてくれた。

「中村るな!えっと…8個入りお願いします」

食べる気満々だ。
お互い人見知りもしない感じで話してる姿を見ると安心した。

「あいよ!るなちゃんも家近いのか?」

「はい!3つ向こうの駅だけど。」

何気ない会話をしたボク達は、
実はたこ焼き以外にも啓介に用事があった。

ちょうど休憩に入る前みたいだったので、
ボクは近くの公園に啓介を連れ出す事が出来た。

用件は何かと言うと……

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