ボクは初恋をまだ、知らない。
「とってもトキメキました。
啓介くん、ご協力ありがとう。」

るなが動画を見ながらにまにましている。

「結局これ、誰得なんだ?」

「るな得になっちゃったね。」

ボクの言葉に啓介はため息をついた。

「ツッキー、感想は?」

るなが携帯を閉じてボクに
にまにました顔のまま聞いてきた。

「うーん…太陽先生との時とは何か違った。」

「何が違う!?」

肝心な所が分からない…。

「るなちゃん、そいつの写真とかあるか?」

啓介が興味を示すと、るなは携帯である写真を開いた。

授業中の課題内容を写メった時に、
一緒に太陽先生が映っているもの。

「………イケメンぢゃねぇかぁ!!くそぅ!」

啓介が男として嫉妬して悶えた…。

イケメンなのは確かだ。うん。

「分かった!千景、アレだわ。
突然のイケメンに壁ドンされて
免疫がないお前はつい照れてしまっただけだ!」

啓介にそう言われると、
図星にも近いのになんか腑に落ちない。
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