クールな無気力男子は、私だけに溺愛体質。
会いたいと思っていた人物を必死に探す。
彼女なら、きっと、受け入れてくれるかもしれないって……。
「あっ、まど……」
「……っ、」
大好きな彼女を見つけて、バッチリ目が合ったのに。
プイッと、晒されてしまった。
嘘……円……。
彼女と笑い合った時間が、彼女が向けてくれたとびきりの笑顔が、一瞬で崩れて行く感覚に襲われる。
「とにかく、私たちはあなたを認めない。ここにあなたの居場所はないから」
「……っ、」
揺ら揺らと視界が揺れてぼやける。
こんなことで泣くなんて、情けない。
少し考えたらわかることなのに。
あの3人が特別だっただけで、やっぱり、ここにいる人たちとは世界が違う。
同じになんて、なれないんだ。
「……っ、ごめんなさ、いっ」
私はそれだけ呟いて、走って教室を飛び出した。