クールな無気力男子は、私だけに溺愛体質。
*
コンコンッ
みんなで生徒会室で犯人を待って数分がたった時、生徒会室のドアがノックされた。
「どうぞ〜」
いつもの軽い感じで瑛斗さんが返事をすると、ドアがすぐに開けられた。
バクバクと心臓の鼓動が大きく速くなって、手に汗握る。
まさか、彼女が犯人なんて、まだ信じたくないけれど。
ガチャ
「失礼しま………えっ、な、なんでゆるが……」
ドアをパタリと閉めた円が、顔を上げて私に気付く。
「そう、ここにゆるちゃんがいるってことは、門枝さん、もう呼ばれた理由わかるよね?」
机の上で手を組んで、落ち着いた声でそういう瑛斗さんは、完全に生徒会長の顔をしている。
「っ……手伝って欲しいことがあるって」
「うん、だから、ゆるの写真を撮った犯人を捜すお手伝い、だよ」
瑛斗さんの笑みを浮かべながらのその声に、円が下唇を噛んで俯いた。
そして、私のそばに立つ早凪くんの顔をチラッと見て。
「……ふっ」
沈黙が流れたかと思ったら、円が突然、息を吐くように笑った。