クールな無気力男子は、私だけに溺愛体質。





「37.5℃か。うん、だいぶ下がったね。明日熱が完全に下がってたら学校に行けるよ」


明人さんが作ってくれたプリンを食べた後、明人さんが体温計を見てそう言った。


「そっか、良かった」


「あれ、なんか嬉しそうだね」


「フフッ、はい」


さっき、円に綺麗に身体を拭いてもらったあと、
一緒に明人さん特製の生姜たっぷりの水餃子スープを食べた。


最初は帰ると遠慮してた円だったけど、明人さんの押しに負けて。


私の部屋で、円と2人。


すごく、すごく楽しかったんだ。


円は、私のことを許さないなんて言っていたけれど、何だかんだ、最後は笑いあって、『また明日』って。


今は、瑛斗さんが円を寮まで送りにいっている。



仲直りできたってことで、いいのかな?


「良かったね、円ちゃんとちゃんと話せたいみたいで」


明人さんが、あっという間に空になってしまったプリンの容器を下げながらそう言った。


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