クールな無気力男子は、私だけに溺愛体質。





「本当は昨日着いてるはずだったけど、台風のせいで来れなくて」


「そうだったんだ〜!莉々ちゃん、去年は夏休み中に来てたでしょ?今年はちょっと早くない?」


「うん、まぁ、色々あってね」


左から、早凪くん、羽富さん、翼くんがソファーに並んで座っているのを向かいのソファーからジッと見つめる。


瑛斗さんや翼くん、明人さんまでもが、彼女と親しげで、なんだか私がここにいるのが一気に場違いに感じる。


「ねぇ、早凪、台風大丈夫だったの?停電もしたんだよね?」


彼女の問いに、早凪くんが少し間を置いてから「まぁ」とだけ言う。


また、胸がギューって苦しくなった。


今の羽富さんの聞き方。


早凪くんが昨日私にしてくれた、誰にも話さないでって話、羽富さんは知っているの?


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