クールな無気力男子は、私だけに溺愛体質。
「へぇ〜!って言うことは、ゆるちゃんも山ちゃんと同じ住み込み?」
可愛らしい上目遣いでそう聞いてくる相川くんに、コクンと頷く。
「えー!!やったー!よろしくね、ゆるちゃん!俺のことは翼でいいから」
「はい。よろしくです。翼くん」
ニコッと満面の笑みで笑いかけてくれる翼くん。
こんなに愛嬌のある男の子もいるんだなぁ。
確か、翼くんは同い年だよね。
私のクラスの子達はみんな、ちょっとツンとして見えるから、翼くんみたいな子は新鮮だ。
「年頃の男女が同じ屋根の下ってやばいじゃん!」
「ちゃーんと見張ってるからな。ゆるちゃんに変なことしたら即理事長に報告なぁ」
キッと日比野さんを睨んだ明人さんに少しびっくりしながらも、私のことを守ってくれようとしてくれた言葉に嬉しくなる。