クールな無気力男子は、私だけに溺愛体質。
let's たこ焼きパーティー
「明人さんっ!あの、たこ焼きパーティーしましょう!」
夕食の時間が近づいて、自室の屋根裏部屋から降り、厨房についてから、ご飯の支度をしていた明人さんに向かってそう言った。
さっきの明人さんの話を聞いて、あれから部屋で色々考えた。
ここのメイドとして働いている以上、ここに住む人たちに、ここが唯一の帰る場所になってほしい。
たくさん笑って、ホッとする場所であってほしい。
こんなに大きな寮なんだ。
『空っぽ』なんかじゃなく、たくさんの思い出をいっぱい詰め込んでほしい。それはシェフとして働く明人さんにも同じ気持ちだ。
「たこ焼き機ってありますかね?!私もやったことないんで全然わかんないんですけどっ」
明人さんに前のめりでそう聞く。
「たこ焼き機、なら、うちにあるけど……」
っ!!
「明人さんの家にあるんですね!あの、急で申し訳ないんですが、明日の夜にできればと思っていて」
「あぁ、なら明日出勤するときに持ってくるけど……タコパなんて急にどうしたの」