クールな無気力男子は、私だけに溺愛体質。





「え、早凪が起きてる」


「嘘……今日は大雪だね」


翌朝、トーストを一口かじった早凪くんを見て、瑛斗さんと翼くんが目を丸くしてそう言った。


早凪くんが起きてるのってそんなに珍しいことなんだ。


「体調大丈夫なのか?早凪」


ジャムをテーブルに置きながら明人さんがそういう。


「うん。ゆると学校行くから」


っ?!


「ちょっとまって、早凪くん。……昨日の私の話聞いてた?」


「聞いてたよ。聞いた上でだよ」


早凪くんはそう言ってまた一口トーストをかじる。


「あぁ、ゆるちゃんが言ってもダメか。この際だから、瑛斗と翼にも言っておくけど、学校では出来るだけゆるちゃんと関わらないように……」


「だからなんで」


座ったまままっすぐ明人さんを見る早凪くんの目は、明人さんも一瞬言葉を飲み込むほどの目力。


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