俺の彼女は、キスができない。
はぁー。
全く、お母さんったら。
人使いが荒くて、困る。
もう、お母さんは。
ふと、隣の公園を見る。



え?



ゆっくん?



そこには、小鳥たちにパンを与えている柚希くんがいた。
なんで、いるの?
どうして、君が?
私のこと、避けてたくせに。
バカ。バカ。バカ。
ゆっくんの、バカ。
もう、現れてほしくなかった。

なのに。
どう、して。
君が。
私は驚きながら、柚希くんに近づく。
「ゆっ……く…ん………?」
そう言うと、ゆっくんが振り返った。
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