世界研究部!!
「うん、こんな感じなの」

愛は微笑みながら言う。

「おもしろい部活ですね〜!」

「やっぱり入って正解だったな〜」

伊織と真司が言う。すると、風子たちは文句を言うのをやめ、伊織たちの方を向いた。

風子の胸に喜びがあふれた。謎に包まれているとi高校では有名な部活を、こんな風に楽しんでくれるのは風子たち部員にとって何よりも嬉しいことだ。

風子たちの口から、自然とある言葉があふれる。

「ダンク・ユー(オランダ語でありがとう)」と風子。

「シュクラン(アラビア語)」と真衣。

「メルシー(フランス語)」と梨花。

「タック(ノルウェー語)」と拓也。

「オブリガード(ポルトガル語)」と幸太。

いきなり外国語が飛び出し、一年生たちは混乱しているように風子たちを見つめた。

「あっ、まだ言ってなかったっけ?この部活では、『こんにちは』や『ありがとう』を外国語で言うことにしてるんだ!」

真衣が笑いながら言う。一年生は目を丸くした。

「今さっき言ったのは、ありがとうだよ」

幸太が言った。
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