世界研究部!!
「えっ?アメリカじゃないの?」

全員の目が、愛に集中する。

「自由の女神は、アメリカ独立百周年記念の時にフランスから贈られたものなんだよ〜」

「へえ〜。知らなかった…」

沙羅が呟く。伊織や真司も興味深そうな表情を見せた。

風子は、そんな一年生たちの反応を見てほっとした。この部活に入ったからには、多くの国のことを知ってほしいと思っているからだ。

「次は拓也が発表しろよ〜!」

幸太が拓也を指差す。拓也は「わかった」と頷き、発表した。

「俺が行ってみたいのは、デンマークとスウェーデンとノルウェー。理由は、高福祉の国だから。まあ北欧の国には全部行ってみたいけど……」

「北欧?高福祉?」

真司が首を傾げる。真衣が説明した。

「北ヨーロッパの五つの国のことだよ!フィンランド、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、アイスランド!」

「ちなみに首都は真衣ちゃんが行った順に、ヘルシンキ、ストックホルム、オスロ、コペンハーゲン、レイキャヴィクだよ」

風子がそう言うと、「首都は知りませんでした」と伊織が苦笑する。

「高福祉っていうのは、税金はとても高いが医療費や大学に行くお金が無料など、国民の生活が安定しているんだ」
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