明日も明後日も。
『今週末、明さんシフト入ってないですよね? どっか行きませんか?』
正直、断ろうと思った。
悠人くんが嫌とかではなくて、手が自然と断ろうとしていた。
あ、別に男の人と2人でも嫌な思いする人いないんだ。
隆とは別れたんだ。
ふとそれを思い出して。
『いいよ。映画、行こうか』
そんなことを送っている自分がいた。
でも、なぜか少しだけ罪悪感を持っている自分もいて。
隆への罪悪感なのか。
それとも……まだ隆を好きなのに、悠人くんと出掛けることへの申し訳なさなのか。
私には、わからなかった。
「華恋は、彼氏と別れた後、他の男の人と出かけることに対して、抵抗ってあった?」
「ん? デートってこと?」
デート……ただの、バイトの後輩と……?
でも、男の人と2人でって、デートになるのか……。
「……まあ」
「ぜーんぜん! だって、毎日白米じゃ飽きるでしょ? たまにはパンも食べたくなるじゃん」
「……まあ、華恋はそうだよね。聞く相手間違えた、ごめん」
「なんか腹立つ」
そう悪戯っぽく笑う華恋。私は知らないふりをして、肩をすくめる。
そうすると、華恋は嬉しそうに笑った。