はたして君は私の事を覚えているのだろうか?
放課後


今日から仮入部期間だ

私は小野優梨と一緒に第2体育館に行った

ちなみに第1体育館は通称武道場と呼ばれ、柔道部と剣道部が使っている

第2体育館はバスケットコート2つ分の広さがあり、男バス、女バス、男バレ、女バレで日替わりにつかっている

体育館が使えない日は筋トレや外周らしい

と、いうのが主な説明だった

後は細かい練習内容や大会についてなどが聞かされた

残った時間は体験という感じで軽くボールに触ったりした


体験は終わり下校時刻となった


「ごめん私教室に忘れ物しちゃったっ!取り行くから先に帰ってていいよ」

「わかった」


そう言うと小野は走って教室の方へ行った

私も帰ろうとしていたら後ろから声をかけられた


「るいー、やっぱお前もバスケ部入ったんだな」

「やっぱり入ると思ってたんだよ」

「そういうお前らもバスケ部じゃん、なる、櫻木。あとついでに赤羽」

「俺はついでかよ!」


思わず笑ってしまった

いつもの4人が集まった

私に赤羽になるに櫻木のいわゆるイツメン


なるとは成瀬爽雨(なるせそう)のことで

櫻木は櫻木雪音(さくらぎゆきね)のこと


二人とも小学校の時からの友達

よく4人で集まってはバスケをしたりゲームをしたりしている

今年は2人とは違うクラスだったから会うのが久しぶりだった


私はふと気になった事を質問した


「そういえば赤羽、男子バスケ部はうちのクラスだったら誰が見学に来てたの?」


特に理由はない質問だ

それを聞いてどうにかなる訳でもないし別に私には関係ない事だ

でも少し気になった

もしかしたらアイツは、海老名晴陽はバスケ部かもしれないと

幼い頃一緒にバスケをしてた

そしてバスケが好きだと言っていた

もしかしたらバスケ部に入るかもしれない


そう、ただ単純に気になっただけだ

深い意味はない


赤羽はとくに不審がる様子もなく答えた
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