はたして君は私の事を覚えているのだろうか?



「ねー、るいってさー、はるくんと同じクラスだったね、保護者会で美咲に合ったんだよ」


母がそう声を掛けてきた

るいは私のこと、はるくんとは海老名晴陽のこと美咲とはその母の事である

母さんと海老名晴陽の母は親友であり今でもよくご飯などを食べに行く仲だ


「そうらしいね」

「らしいって他人事みたいな」

「まぁ特に会話とかもしてないし」

「あーそうなの、アンタら冷めてるねー」


それ以上はなにも言って来なかった


次の日のお昼

今日はお弁当、給食は明日から

さて誰と食べよう


「蒼陽ちゃん一緒に食べよう」


小野が誘って来た

もちろん断る理由はない


「うん」


一緒にお昼を食べた


「蒼陽ちゃんは体育祭の種目決めた?」

「体育祭?」

「うん、次の時間に話し合うから決めといた方がいいよー」

「なるほど」


午後の授業は数週間後に控えた体育祭の説明と個人種目決めをやった

私は結構得意な短距離走をえらぼうかな?

優梨は障害物競走を選んだみたいだ


「ねぇー君は何を選ぶの?」


私は隣の席の赤羽に声を掛けてみた


「俺は短距離走かな」

「あ、同じじゃんついでに黒板に私の名前も書いてきてよー」

「しょうがねーな」


ふと黒板を見ると海老名という名前が目に入った

彼は短距離走を選んだみたいだ


「まぁ私には関係ないけどね」


そう小声で私はつぶやいた
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