だから何ですか?Ⅲ
「どういうつもりですか?」
「どういうって?」
「何笑顔ですっとぼけてるんですか?来ないでと言ったはずです」
「冷たいのなぁ。せーっかく忘れ物届けに出向いたっていうのに、」
「っ・・・」
あからさまな拒絶反応も何のその、にっこりと笑顔でポケットから取り出ししかめっ面の亜豆の前にぶら下げたのは先日のセクシーな忘れ物。
ボルドー色の紐パンを指にかけてチラつかせれば物凄い勢いでひったくられて向けてくる顔は少々の赤味が走る。
「っ・・・信じられない、」
「いや、信じらんないのはお前じゃない?よくノーパンで帰るよなぁ?スースーして気持ち悪くねぇの?」
「急いでたんですよ」
「へぇ、てっきり俺はワザと置いて帰って自分のマーキングでもしてるのかと思った」
「朝から頭湧いてますか!?」
「いや、普通そんな忘れ物された日には男としてはテンション上がるだろ。これで・・・何回抜いてやろうかなぁとか」
「っ・・・したんですか!?」
「・・・・どういう答えがいい?」
「っ・・・」
ああ、ああ、真っ赤になっちゃって。
勿論さすがに残されたパンツに興奮して一人でなんて真似はしなかったけれど、面白いから濁して言葉を返すと何を想像してなのか赤くなって口をパクパクとして見せる亜豆。