だから何ですか?Ⅲ



ノーパンでは平常に帰るくせに、やっぱり羞恥ポイントが掴めねぇな。とクスリと笑えばひったくったパンツを鞄に押し込みながら精一杯の睨みを向けてくる。



「どーもありがとうございました!こうして受け取りましたのでお引き取りください。さようなら」


「アレ?お礼は?ありがとうのキスの一つでも貰えるかと思って来たのに」


「っ・・・本当・・・頭湧きすぎですよ?高熱でおかしくなりました?」


「フフッ、ハズレ」


「はぁっ!?」


「お前を求め狂っておかしくなってんの」


「っ・・・・」


「お前のこと・・・食いたくて食いたくて・・・飢えておかしくなってんの俺」



おかしくなっている。


そんな風に皮肉って方眉を上げた笑みでクツリと笑って覗き込む。


そのまま一歩進めば息を飲んだ亜豆が後退し、そんな反応に更に満足に口元の弧を強めてもう一歩。


一歩、二歩・・・。


先に動きに制限が訪れたのは亜豆の方で、後退した体がトンっと壁にぶつかり元々見開かれていた目が更に大きく驚愕に満ちる。

< 183 / 381 >

この作品をシェア

pagetop