だから何ですか?Ⅲ
しかし・・・、
ちょっと、過去の自分を持ちだしただけなのに。
ここまで効果があるとは思わなんだ。
っつーか・・・もう本当に何度も思いすぎて己惚れもいいとこかもしれないが・・・。
お前・・・どんだけ俺に惚れ込んでたんだ、おい。
もう・・・馬鹿になりそうなくらいこいつが可愛い。
熱い・・・。
同じ事を亜豆も思っているんだろうか?
触れ合う肌が両者とも平常よりかなり熱を持っていると思う。
ますます上昇した熱に突き動かされ、食らいつく様に口づけ舌を絡めて酸素をも貪って。
こんなにがっついているのに。
疲労さえ覚えそうな程欲を満たしているのに。
何でだろうな・・・、
「もどかしいな・・・」
「・・・そう・・ですね」
思わず零した感情の吐露。
だけどもそんな俺に静かに口の端を上げた亜豆が全て分かるように同調を響かせ俺の唇を甘噛みした。