だから何ですか?Ⅲ
なぁ・・・
数時間すればまた当たり前のようになるんだろうか?
付き合う前の様にただの同僚で。
喫煙所で一緒になるただの知人。
むしろ・・・・こうなってもまだあの時間に同じように屋上に姿を見せる?
『お疲れ様です』と愛想も何もあったものじゃない無表情で事務的な声を響かせるんだろうか?
「それ・・・・・普通に・・・幸せじゃんか・・・」
今までの当たり前がどこまでも尊く感じる。
いつだって・・・その大きさが身に染みるのは失ってから。
親父の時もそうだった。
失ってやっと些細な事まですべてが尊い時間なんだって。
でも・・・失うなんて思ってなかった。
ずっとあるものだと思ってた。
【ずっと】なんて・・・・確かなものでないと知っていた筈なのにな。