だから何ですか?Ⅲ
回想してしまえば再びの喪失感からヒビが広がるかの様に身体が壊れる。
込み上げてくる嫌悪に、もう吐き出す物なんてないと分かっていて吐き出して。
ああ、やっぱり水分ばかり。
そんな事を思った直後にボヤけて歪む視覚と遠のく意識にヤバイと思うも手遅れ。
容赦なく意識を持って行かれ自分が倒れ壁にぶつかる音が何となく遠く聞こえた。
ガヤガヤとしてる。
『大丈夫ですかっ?』
しつこい程そんな問いかけを繰り返されてうっすらと目蓋を開くも、それをぼんやりと記憶するだけで反応する気力もなく目蓋を下す。
なんかサイレンの音が聞こえる。
何かあったのか?
そんな事を失いかけの意識の中で思って・・・終幕。
腹が・・・減った・・・。