once again〜season2〜
それぞれの思い
家に行くと父に伝え、私は実家に一人で来ていた。そして父に直接会って話を聞いた。長峰堂の社長について、どんな人なのかを聞いた。

「長峰堂の社長…佐伯さんか。佐伯さんがどうかしたのか?」

「お父さん、佐伯社長と知り合いだったよね?最近って業績とか悪かったりするの?私が調べた所じゃ、長峰堂は問題ないと思うんだけど…」

「…ん、業績か。まぁ、いい方じゃないか?問題なんてなかったはずだが?なんだ?今度取り引きでもするのか?」

「ううん、そうじゃないんだけどね。…じゃなんでなんだろう…」

業績が悪い訳でもないのに、後継者を変えるなんて事、何故しようとしてるんだろう…

「佐伯さんに会いたいのか、場をセッティングするなら、しようか?」

「ん?大丈夫。もし必要だったら、私の方から佐伯社長に連絡入れるので。あと一つ、長峰堂って息子さんが経営手伝ってるって聞いたんだけど、お父さん知ってる?」

「佐伯さんの息子さんて、まだ大学生だろ?今、勉強させてるって前に聞いた事があるぞ。娘さんも確かいるけど…あ、涼香と同い年だったな確か。娘にはさせないって聞いてるがな」

やっぱり…
美玲には継がす気はない、って言ってた事は確かだったんだ。

後は直接、会うか…

父は、困ってるなら手伝ってやるぞ?と言ってきたが、私自身で解決出来る事なら…と父の申し出を断った。

父は、いつでも言ってきなさい。と言ってくれた。

美玲にいい返事が出来るように、頑張らなきゃ…。
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